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  • 「そうではなくて、自分だけの好きな服がある、自分だけの好きな音楽がある、食事がある、自分だけの好きな場所がある、自分だけの憧れの人がいる、自分の魂があるということが大切だと思います。絵が僕をまだ見ぬ世界へ連れていってくれる」Interview with Nara Akito about “What do you live for?”

「そうではなくて、自分だけの好きな服がある、自分だけの好きな音楽がある、食事がある、自分だけの好きな場所がある、自分だけの憧れの人がいる、自分の魂があるということが大切だと思います。絵が僕をまだ見ぬ世界へ連れていってくれる」Interview with Nara Akito about “What do you live for?”

✔︎ 時間がない人へのまとめ

  • 好きなことで生きていくとは、響きは良いけど決して楽なものであってはならない。
  • 将来の計画はない。多くのことを感じ、遠まりでも良いから今の自分に従って生きていく。
  • 辛いことをどう解釈するか。自分への落とし込み方が思考を成形する。
 
筆者:こんな人が書いてます

MaeSo(まえそ)本名:Soh Maeda(前田 聡)


2018〜ウィーン在住、WEBライター。20歳になった頃に海外のユースカルチャーに興味を持ち出す。そこから独学で英語を身に付け、同世代の海外の若者にインタビュー(人生観・価値観について)した当サイトの前身「THE MINORITY SHOW」を個人発刊。その後より肌で海外を感じたいと思い、ヨーロッパ移住を決断。詳しいプロフィールはこちら。

 

今回のインタビューは、ニューヨークで絵描きとして活躍をする日本人の方。

もちろん今回も海の向こう側に住む、僕たちと何ら変わらない一般人へとインタビューし、彼らが思う「人生観や生き方」について尋ねてきました。

同世代、しかし違う文化で生まれ育った彼らの「考え」をアナタが知ったとき、何かキッカケの糸を掴むのかも知れません。

Interview:Nara Akito(奈良彰士)

Profile:2013年からニューヨークへ渡り、1年後マンハッタンにある美術学校SVAにてペインティングとドローイングのクラスを2ヶ月受講したのち、2014年より独学で絵を描き始めた。

偶発的に目の前の画面から湧き出てくるイメージに対して、人生の体験や内観からインスパイアされたものを乗せることで、生物の肖像や人物画を1つのシーンとして引き出し、抽象的に描き出していく。真実を貫くような目と自由かつ多彩な色使いを特徴とし、自然主義や宇宙論から成る「霊的自己」の内にある、様々な面に対する自身への解釈、そしてこの世界への解釈として、自画像もいくつか存在する。

Nara Akitoにとって絵は、魂や言語も価値観も異なるこの膨大で痛烈な時代に対する、最もミニマルかつシンプルな表現方法であり、だからこそ最大に、純粋に思想や夢、そして未来を投影できる洗練された唯一のツールになる。

本当に大切なこと、美しいこと、その価値は、幾度時代が繰り返されても決して変わることはない。

「技術は道をつくり、芸術は人間であることを育む」

 

Instagram @akitonara

HP

 

Interview with Nara Akito about “What do you live for?”

 

ーー ついこの間も、日本とアメリカでの個展を成功されていましたね!いつ頃から絵は描きはじめたんですか?

 

Nara Akito:2013年にニューヨークへと越してきて、1年後の14年あたりから必然的に絵を描くようになりました。いまは31歳なので、描き始めてからもう5年目になります。

 

ーー 自分の感性(作品)で勝負をしていく(お金を稼ぐ)のは、一般職とはまた違った難しさや苦労もあると思います。
その辺の気持ちや様子とは一体どのようなものなんでしょうか。

 

Nara Akito:絵を仕事と思っていないですね。でも、絵でお金を得ることはこの社会に生きる画家としては必要不可欠なものと解釈してます。お金がたくさんあれば、仕事を減らして成し遂げたい事に時間を費やせますよね。

僕の場合だったら絵を描く時間に費やせる。もちろんお金がなくても個人のやる気次第で、無理やりにでも隙間をつくって多少なりとも時間はつくれますが。

絵だけで暮らせる収入があれば、絵と向き合う時間も物理的に増えることになってくる。そうなれば死ぬまでにもっと多くの作品を生みだせる可能性も広がってくるんで、いつの日か、毎日絵を描いて過ごす、そんな日がきたら本当に幸せだな、とは思ってます。

なぜならそういった「自分のやりたいこと・好きなこと」に時間をかけていくと、損得感情なく純粋な幸福を彼らは自分に与えてくれます。そしてこの先の未来の人類にとって、これはすごく重要なことになってくるはずです。いまはビジネスライクな人生を送る人が多い。

いつからか、お金というものが生まれて、いつの時代もそれに支配されて人生を縛られてきた私たちの歴史があって、現代に生きる僕のような立場にとっては、時間を生むためにお金を稼いでいるのに、仕事は時間を奪っていきます。

つまりどういうことかというと、もっと絵を書く時間を確保するために仕事をしてお金を稼いでいるのに、その労働時間がそもそも絵描きとしての時間を食いあさってる。

切り離したいけど、この2つが絡み合う矛盾から逃れたくても、いまの社会の価値観であるうちは当分容易ではないと思っています。なので「絵が売れている=価値のある画家」と捉える表面的な古い価値観が、未だに現代の多くの人に潜在する。

なので、僕にとっても絵でお金を得ることはこの社会に生きる画家としては必要不可欠なもの、と解釈しています。

 

 

ーー やっぱり、自分にまっすぐ伸びた芯を立てれている人はかっこいいですね。

 

Nara Akito:僕は流行や大衆的思考に囚われず、自分が好きなものやルーツを周りに集めて、それに囲まれている人は素敵だと思ってます。なおかつそれを自分の手でアレンジしたりミックスして、本当に自己理解と試行錯誤に深い人は魅力で溢れてます。

この感覚は、例えば自分を装って自己表現できるファッションのみならず、どんな分野でも必要な能力だと僕は思います。

どれだけ高い服にお金をかけてるか、流行に乗ってるか、どれだけ個性の強い服を着てるのか、なんてことに全く価値は無く、それは服を着ているのではなく、着させられている。着させられるだけならマネキンで十分です。
 
そうではなくて、自分だけの好きな服がある、自分だけの好きな音楽がある、食事がある、自分だけの好きな場所がある、自分だけの憧れの人がいる、自分の魂があるということが大切だと思います。
 
特にファッションなんかは他人の目に常に映るものです、なのでそれがあなたの価値観や世界観に見合う人たちとの出逢いを呼び、あなたという人間をさらに膨らませる重要なツールでもあったりしますよね。
 

僕自身、日本に住んでいた頃はファッションに特別な意識もなく、こだわりも無かったし、出逢う人や世界の幅も物凄く狭かったんです。

でも「自分を膨らませるツール」なんだと、少し意識を変えてから、手に取るもの全てにルーツを探していくと今では沢山の面白い人たちと巡り合えることができました。

 

ーー Naraさん自身、ポジティブな人に見えるんですが落ち込んだりすることってあるんですか?

 

Nara Akito:僕は人の十倍ムードを作れるくらいの明るい性格ですが、20代の頃はどんな小さなつまづきやネガティヴなことでも、それを0までとことん持っていき、自分を底まで落としつけては、時の経過や外部からの救いのキッカケを待っていました。

まさに「誰か助けて〜」て感じです。

しかしいま振り返ってみると、本物の厚みあるポジティブなマインドを築き上げる為には、それが必要だったし、どれも突き詰めれば、良い経験でした。

その経験があるからこそ、これまでに培った経験と知識や理解力のおかげで、早い段階で自らネガティヴをクリアできるようになりましたし、小さなものは事前に避けれるようにもなれました。しかし人生苦しみは何度でもやってきます。

だから「宇宙規模の愛と感謝と使命」を常に忘れないように心掛けてます。

辛いことは嫌だし恐いけど、それをどう解釈して、未来の自分に落とし込んでいくか、そこに人間としての最大のやりがいがあると信じてます。人生は短い。馬鹿は滅んでいく。

この先もきっと、どんなに耐え難い苦しみも「きっと、きっと越えられる自分である」と信じています。

 

 

ーー よく聞かれる質問だと思うんですが、人生計画や将来の心配などはあるんでしょうか。

 

Nara Akito:本当によく聞かれる質問です。笑 なのであえて堂々と言いますが、将来のことはなんにも考えてません!

遠回りが無駄だとも思っていません。ショートカットばかりの人生も虚しいです。極論ですが、明日なにが起こるかどんな局面を前にして、誰と出逢いどんな自分になっているのかも分からないのに、何年も先のことなど考えたところですごく頼りないです。

僕は変化という自分の可能性を楽しんでいきたい。絵描きとしては遅いスタートですが、これまでの人生に後悔は全くしていません。ただ日々、毎日、こんなんじゃダメだと反省しながら生きています。進化しようともがきながら生きています。

常に様々なことを見つめて、考え、生きています。

もちろん自分が何か達成したい上で、計画によりスムーズに事を運べるなら、先の目標を立てるのはとても良い手段だと思いますが、人間はそんな単純じゃないと思っています。少なくともいま、現在の僕は遠くの先にピンを立てて、そこめがけて一直線というよりも、多くを感じながら、目の前のやるべきことをやり、変化と成長を続けながらいつか辿りつくまだ見ぬ先へと収束していく。

絵が僕をまだ見ぬ世界へ連れていってくれる。そんなイメージで人生を歩いています。特に僕の絵のスタイルとしても、それが大切でもあります。

 

 

それと、もう一つ人生に大切なものは愛だと思います。

必要性、という意味での大切であれば、人生で最も大切なものは強さです。例えば「甘えない強さ」「逃げない強さ」「心身の強さ」「自分を抑える強さ」「弱さを見せる強さ」「孤独に耐える強さ」「苦しみを越える強さ」など、ありとあらゆる強さが人生を歩んでいく上で最も必要性の高い大切なもの。

価値、という意味の大切であれば、人生で最も大切なのは、人との出逢いですね。これ無しではどこにも辿りつけません。愛にすら。

愛は文化の基本であり長きに渡る生命の歴史の元。人間が比較に使ったり、考えてから捉えて理解できるような次元の話じゃない。それはあなた自身が答えであり愛の全てなんじゃないでしょうか。

 

ーーこれから先はどんどん自分の好きなことを仕事にできる時代がやってくると私は思っています。まさに奈良さんはニューヨークで今「その可能性と矛盾の狭間」で戦っているように見えるんですが。

 

Nara Akito:個人が独自の能力を活かし何かを生み出し人に評価されお金を稼ぐことはとても素晴らしいです。昔はみんな一丸となって働き成長させてきた、しかしある程度発展したところでその情熱は分散されてきました。

20世紀、21世紀は個人が各々の情熱や目標を見いだし生きがいを掴んでいく、という意識に移行していかなければならないと思ってます。悩ましくも大事なプロセス的な時代になっているのではないかとも時に感じています。

もっともっと、個人の仕事を直接受け手に繋げ、お金という報酬をスムーズにやりとりできる社会システムやアイディアが一般レベルで充実していくと本当にいいですね。

一生懸命会社に入るための勉強をして、選考を受け、どこか組織に入ってから時間を犠牲に人の下で必死に働かないと、お金を稼げない、そんな時代を僕はもう古いと思ってます。

自分が何をしたいか、何をして生きていきたいかを自覚して、各々が個々の才能や可能性を広げ、新たな価値や物を創造したり、未来の世代の意識を育てていくことに時間を費やす。そういった社会システムと人類の進化も、宇宙に向かう次の時代には必要になっていくかもしれません。

ただし、単に趣味の延長を仕事とすることと、好きなことを本気で極めてそれでお金を頂く、のではニュアンスがかなり異なります。

何かを発信するなら、それで他人からお金を頂くなら、熱意があり、真意があり、品格があり、人として魅力的であり、創造的であり続けるべきだとは思う。

そういった人が次の時代を作っていくでしょう。自分の好きなことをしてお金を稼ぐ、という事は決して楽に稼げる、という意味になってはいけないはずです。個人それぞれの意識の高さが重要になってくると思います。

 

 

ーー なるほど。好きなことで生きていくということは決して楽であってはいけない。

 

Nara Akito:はい。自分がどれだけ賢くなれるか、それ次第では天地すらひっくり返る。

世界にはヒントが溢れています。永遠回帰があるとすれば、この地球も何度目かの地球。何度目かの地球の何十億年の中の人類の歴史は始まってたかだか2020年。我々はまだまだ途中、むしろほんの毛が生えたくらいの時代にいます。

できることはきっと、いくらでも溢れているでしょう。

 

これまでの主な活動内容と個展会

SOLO exhibitions / 個展

 2019 CONNECTION, J-COLLABO.ORG, Brooklyn, New York

      CONNECTION, J-COLLABO.ORG, ブルックリン, ニューヨーク

 2018 SHINE A LIGHT, THE LIFE / hostel & bar lounge, Fukuoka, Japan

      SHINE A LIGHT, THE LIFE / hostel & bar lounge, 福岡, 日本

 2018 WALK IN BEAUTY, Offshore coffee, Tokyo, Japan

      WALK IN BEAUTY, Offshore coffee, 東京, 日本

 2018 STAY GOLD, Fools Gold / music & pub, Fukuoka, Japan

      STAY GOLD, Fools Gold / music & pub, 福岡, 日本

 2018 Monthly Solo Show, RYUJIN, Brooklyn, New York

      Monthly Solo Show, RYUJIN, ブルックリン, ニューヨーク 

 2017 METEOLISM, No.648, Brooklyn, New York

      METEOLISM, No.648, ブルックリン, ニューヨーク

GROUP exhibitions / グループ展

 2019 Conception Art Show NYC, M1-5 Lounge, Manhattan, New York

      Conception Art Show NYC, M1-5 Lounge, マンハッタン, ニューヨーク

 2019 BROOKLYN 4 ARTISTS EXHIBITION, BBFL TOKYO, Tokyo, Japan

      BROOKLYN 4 ARTISTS EXHIBITION, BBFL TOKYO, 東京, 日本

 2018 J-Collabo Annual Group Exhibition 2018, J-COLLABO.ORG, Brooklyn, New York

      J-Collabo Annual Group Exhibition 2018, J-COLLABO.ORG, ブルックリン, ニューヨーク

 2018 COCONO FEST. 2018 / art finder presents / FUKUOKA-LONDON-BROOKLYN, Saitopia, Fukuoka, Japan

      COCONO FEST. 2018 / art finder presents / FUKUOKA-LONDON-BROOKLYN, さいとぴあ, 福岡, 日本

 2018 SALON SHOW / Bushwick Open Studios 2018, SPACE 776, Brooklyn, New York

      SALON SHOW / Bushwick Open Studios 2018, SPACE 776, ブルックリン, ニューヨーク

 2018 PORTRAITS, Kinfolk 90, Brooklyn, New York

      PORTRAITS, Kinfolk 90, ブルックリン, ニューヨーク

 2018 MANY FACES, The Living Gallery Outpost, Manhattan, New York

      MANY FACES, The Living Gallery Outpost, マンハッタン, ニューヨーク

 2017 J-Collabo Annual Group Exhibition 2017, J-COLLABO.ORG, Brooklyn, New York

      J-Collabo Annual Group Exhibition 2017, J-COLLABO.ORG, ブルックリン, ニューヨーク

 2017 5th Annual Holiday Group Art Show, Art on A Gallery, Manhattan, New York

      5th Annual Holiday Group Art Show, Art on A Gallery, マンハッタン, ニューヨーク

 2017 People’s Choice Salon Show, Greenpoint Gallery, Brooklyn, New York

      People’s Choice Salon Show, Greenpoint Gallery, ブルックリン, ニューヨーク

 2017 Emergence, The Living Gallery, Brooklyn, New York

      Emergence, The Living Gallery, ブルックリン, ニューヨーク

EVENTS / イベント

 2019 TABF 2019 / Tokyo Art Book Fair, Museum of Contemporary Art Tokyo, Tokyo, Japan

      TABF 2019 / Tokyo Art Book Fair, 東京都現代美術館, 東京, 日本

 2019 UNFOLD 2019 / Shanghai Art Book Fair, M50 Creative Park, Shanghai, China

      UNFOLD 2019 / Shanghai Art Book Fair, M50 Creative Park, 上海, 中国

 2018 FUKUOKA CALLING, SARAVAH TOKYO, Tokyo, Japan

      FUKUOKA CALLING, サラヴァ東京, 東京, 日本

 2016 ICHIGEKI HISSATSU:一撃必殺, Chateau Motel, Copenhagen, Denmark

      ICHIGEKI HISSATSU:一撃必殺, Chateau Motel, コペンハーゲン, デンマーク

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